自己紹介にかえて

こんにちは。本日は、ご訪問ありがとうございます。
shellhouseの管理人の浅野れい子です。

自己紹介にかえて、ここでは私の「3人の母」についてお話しさせていただきたいと思います。

1人目の母は、私を産み育ててくれた母です。
昭和16年生まれの母は、小学生時代に琴を習い始め、東京芸大で邦楽を学んだ後、父と結婚。
姉と私を育てながら、琴と三味線を教えていました。引退後は、父と姉と犬一匹と一緒に穏やかな日々を送っています。
母は言葉遣いが丁寧で、いつも行儀がよく、自分には厳しいけれど人には優しい「静の人」です。父に対しては、行儀や体型維持の点でとても厳しい面もあり、そこが母の面白いところでもあります。もちろん、誰よりも父を信頼し、尊敬していることはいうまでもなく、娘の私から見ても
父と母は世界のベストカップルの1つに数えられるのではないかと思うほどです。

母はまた、これまでの人生で、自分が話すよりも何百倍も多く人の話を聞いてきた人でもあります。女性は喋ることによってストレスを発散するといわれますが、「静の人」である母は話すよりも読むことを好み、私が幼い頃はよく面白い新聞記事を読んで聞かせてくれました。
「人の話を丁寧に聞くこと」は、私が母から自然に学んだことの一つです。これが、幸せな人生を送る秘訣であるとわかったのは、だいぶ大人になってからのことでした。

2人目の母は、私がニューヨークに留学したときのホームステイ先のお母さんです。
アメリカの母は、隣のニュージャージー州まで毎日往復4時間半をかけて通勤し、週末は自宅や友人宅でパーティを楽しむという、いかにもアメリカ人らしいエネルギッシュな人でした。
高校時代にスピーチ部で活躍していた彼女は話がたいへんうまく、忙しい生活を送りながらも、いつも身の回りで起こる出来事について解説をしてくれました。その中には、よりよく生きるための知恵がたくさん含まれており、人間は完璧ではないがそれでいいことや、頭や心の中に蓄えたものだけは誰にも取られることがない、といった教えは、当時の私のこころに響きました。

もう1つ、彼女から学んだことは、ルーティン作りの大切さです。
ホームステイ先で過ごした10カ月の間、彼女は金曜の夜は掃除、土曜の午前は買い出し、日曜の午前は教会、午後は自宅か友人宅でパーティ、夜は髪とネイルのケアというルーティンを決して崩しませんでした。家事の分担も、床掃除は母、洗濯は父、拭き掃除は娘と私、ゴミ出しと芝刈りは息子の担当で、平日の夕食は娘と息子と私の3人が一回ずつ作ることになっていました。習慣がその人の人生をつくると言いますが、家族全員で協力して、当たり前のことを当たり前に続けることがよい人生を送るための前提条件になることを初めて実感したのは、この留学生活だったように思います。
「普通であることの偉大さ」を、身をもって示してくれたアメリカの母・ビバリー・ジョンソン。
彼女の教えは、歳を重ねるごとに、ますます私の中で重みを増しています。

そして、私にとっての3人目の母は、「海からの贈物」の著者であるアン・モロー・リンドバーグです。
18年前のある日、本屋さんでふと手にした「海からの贈物」。美しい言葉で綴られた深い洞察に私はたちまち魅了され、バッグに忍ばせて何度も読み返すうちに、いつしかリンドバーグ夫人は母のように身近な存在になっていました。
大西洋単独横断飛行を成し遂げたリンドバーグ大佐の妻であり、自ら女性飛行家の草分けであり、詩人・作家であり、5人の子どもの母親でもあったリンドバーグ夫人。たくさんの家族に囲まれて、にぎやかな家庭生活を営む彼女が「海からの贈物」のなかで重きを置いたのは、意外にも「女性の自立」というテーマでした。
彼女がいう自立は、精神的な自立を指します。
「海からの贈物」の中でリンドバーグ夫人は、自分の内面を見つめる時間を持つことの大切さをくり返し強調しています。それは、現代に生きる私たちにも、そのまま当てはまることだといえるでしょう。

「女は自分で大人にならなければならない。これが、—この一人立ちできるようになるということが、大人になるということの本質なのである。」
               「海からの贈物」(アン・モロー・リンドバーグ著)から引用

shellhouseで暮らす皆さんには、優れた先人や先輩達の生き方に学びながら、忙しい日常の中でも自分自身と対話する習慣をぜひ身につけ、より開かれた豊かな人生を歩んで行って頂けるよう願っています。

2015年2月

shellhouse管理人
浅野 れい子
(埼玉県出身。国際基督教大学卒業。ファイナンシャル・プランナー。国際メンタルセラピスト協会認定セラピスト。)